職人とは・・
「職」なのだ。
芸術家、技術者とは違う。
もちろん、芸術的であり、技術もある。
でも・・ 職人は職人なのだ。
陶器職人と陶芸家は
似ているようで違う。クライアントの要求に答え、
限られた条件下において、最高の結果を出す。
それが職人。無限の予算・無限の作成環境・無限の時間などがあるわけではない。
限られた条件というのが、また、職人の美しさを際立たせる。
2ch、ニコニコ動画などでは、すばらしい職人を数多く目にする。
報酬は、賞賛のレス。神降臨のコメント。その、ささやかな報酬のみを糧に、職人達は今日も仕事を成し遂げる。
そのなかで・・ クライアントの満足、そして、自分の満足を目標に、
家庭用の限られた資材を使い、常人では不可能な技術を酷使し、
物凄いスピードで、クオリティの高い作品を作り上げる。
それがまた、職人の姿。コラ職人、だったり、
MADムービー職人だったり・・
ジャンルは幅広いが、その道のプロとして、すばらしい結果を残す。
カッコいい。
ある意味、
オタクとしての理想の姿、ルサンチマンである。
情報分別能力に優れ、HDDなどから一瞬で探しているエロ画像などを
差し出してくれる神。そういう方々は、職人ではない。
自ら創造しているわけではないからだ。
ですが、
尊敬と畏怖の念をこめて「エロマイスター」「エロソムリエ」と呼ばれる。
ソムリエも・・ その筋にとても深い知識と造詣がなくては勤まらない。
十分すぎるほど、すばらしい能力である。
尊敬に値する。私は、プリキュアが好きだ。
現在、毎週感想を書きたくなるくらい、好きだ。
だが、一般的な目で見ると、女児アニメである。
ソレをわかった上で、光る職人芸に目を向けるのが、また
オタク的視線なのだ。
プリキュアは、玩具産業、アパレル、食品、出版、音楽教室・・
さまざまなスポンサー様がつく、
100億円産業なのである。
スポンサー様の意向を汲んだ上で、24分という短い尺のなかで・・
変身シーン、オープニングなどを含めると、
実質20分未満という短さの中で、宣伝をしつつ、物語を作り上げる。
これはまさに職人芸。
アニメ作成技術の粋が詰め込まれている。
今回、プリキュアの新必殺技として、武器が交換される、というギミックが発動した。
これは、バンダイカーン様としては、玩具のウリとして、どうしても宣伝しなくてはならない。
アニメの一年間のスケジュールとしても、組み込まれていたはずである。
そういった制約のなか、
響と奏のおうちを交換する、というストーリーで、
二人の環境を短時間で描きつつ、
おもちゃのギミック前提のお話を、
二人の家庭環境、そして内面を精密に描写するいいお話に深めた!
これは素晴らしい技術である。
見ていて・・
戦闘みじかッ! とか突っ込みたくなる点も多いのだが、
おもちゃ業界のリクエストを完全に満たした上で、お話的にも矛盾が無い。
二人の協調という大きなストーリーにおいても、全く矛盾が無い。
そういう描写をたったの20分で成し遂げる。
プリキュア、恐ろしいアニメです。
今後とも、そういう斜めな目線も交えつつ、プリキュアを応援していきたい。
2記事に分割しようかな、とも思いましたが、その場の勢いで、
いつもの感想もup。
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